【予選】第4戦|菅生

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0.051秒差でQ2進出ならず決勝は17番グリッドから

第2戦の富士から2か月以上のインターバルとなった、第4戦(実質、第3戦)のスポーツランドSUGOは、涼しい朝を厚い曇が覆っていた。午前にチームが測定したところ、気温は23度、路温は28度。想定していた以上に気温が低い。

GT300のエントリーは28台。荒 聖治選手はBMW M6 GT3でレーストラックに出るとセッティングをチェックする。BMW M6 GT3はバランスの良い走りをみせるものの、コーナーによってはミドル付近でオーバーステア傾向がみられた。車高の前後バランスや、ダンパーの減衰力などを変更して解消を図る。続いて、菅生に持ち込まれたヨコハマタイヤとBMW M6 GT3のマッチングを評価する。

このとき刻んだラップタイムはあくまで参考値ながら1分19秒台。

6月中旬に行われた、ここスポーツランドSUGOの公式テストにチームは参加したものの、実はこのとき、満足のいくセッティングとタイヤ選択の結論には至らなかった。そこでトライアルではあるものの、第4戦を目前に新しいセッティングを準備していたのだが、実は公式テストのタイムも1分19秒台だった。そこから改善がみられず、用意していたセッティングに期待していた効果のないことが判明してしまう。

ヨルグ・ミューラー選手がステアリングを引き継ぐ。引き続き、チームはタイムを改善するセッティングを引き続き求めるものの、トップ勢が18秒前半なのに対して、やはり1分19秒台。公式練習のベストは17番手タイムにとどまった。28台のエントリーのうち予選Q2へ進出できるのは14位まで。厳しい展開が予想された。

そして迎えた午後の予選。Q1を担当したのはヨルグ・ミューラー選手。15分の短いセッションながら、クリアラップが取れるタイミングをみはかり、ピットレーンを後にしたのは残り9分を切ったタイミング。

タイヤのウォームアップを含め、走ったのは6周。ヨルグ・ミューラー選手は、ピットで荒 聖治選手が見守る中、渾身のタイムアタックで4周目に1分19秒331をマークする。これがこの日のベストラップとなるものの、Q2進出ボーダーラインとなる14番手のマシンが記録した1分19秒280に対して、わずか0.051秒ビハインドとなり、惜しくもQ1突破を逃してしまう。

一方、同じBMW M6 GT3で参戦する#55 ARTA BMW M6 GT3はQ1を突破。1分18秒822で6番手と好位置につけた。

ヨルグ・ミューラー選手

「期待に応えられなくてゴメンね。Q1で足踏みしたわけだけど、Q2進出まであと一歩だった。トップ14台に食い込むには、マシンバランスが100%とは言えなかったわけだけど、落胆していないよ。ファイティングスピリッツは失っていないし、明日はハードに闘うよ」

荒 聖治選手

「トップ勢はちょっと速すぎますね。でも、Q2進出はもう少しのところでした。実際、かなりの接戦だったしね。あと「もう少し」欲しかった速さを予選までに準備できなかったのは残念ですが、チーム本来の勝負強さで決勝はしぶとく前に行って、1ポイントでも多く獲得します」

鈴木康昭チーム代表兼監督

「スポーツランドSUGOはJAF GT勢やマザーシャーシ勢が得意とするステージではありますが、ここをしっかり踏ん張って闘い、続く富士スピードウェイや鈴鹿サーキットへつなげていきたいと思います。両ドライバーのモチベーションもとても高いですし、明日の決勝でも躍動しますので期待していてください」