Round 11:CHINA

BLANCPAIN GT SERIES Asia Rd.11 Shanghai International Circuit 2018

シーズン終了を待たず、BMW Team Studieの2018年チームランキングチャンピオンが確定。残るドライバーランキングも獲得のダブルタイトル、GT4クラス完全制覇に向け、チームは決戦の舞台Ningbo International Speedparkの地を踏んだ。

前戦上海はレース1が2位Finish。レース2では乾坤一擲のタイヤ交換作戦敢行で1位を獲得した結果、81号車/木下・砂子組とランキングリーダーRenger選手のポイント差はわずか11。ライバルを完全に射程に収めた両選手は、天王山を制した勢いに乗りこの最終戦に挑む。

土曜日の公式予選2本とレース1に先駆けて行われた、金曜日と土曜日の練習走行では、コース習熟度向上をメインとしながらセットアップの確認を実施。金曜午前のセッションこそ2番手で終えたものの、午後は81号車がTop、82号車はタイムを更新。土曜朝のセッションでマシンの確認を終え、チームは自信を持って公式予選に臨んだ。

公式予選1

Rd.11の決勝スタートドライバーがアタックする予選1回目は、81号車が砂子選手、82号車は浦田選手が担当。82号車はGT4クラスのコースオープンに合わせてコースイン。81号車はアタックスペース確保を狙い、3分間のウェイティングの後コースインした。両選手とも計測1周目をタイヤのウォームアップに充て、計測2周目からアタック開始。砂子選手はアタック中、右側面をGT3車両に当てられるトラブルに見舞われたが、1分53秒7のTopタイムを記録。翌周クーリングを実施すると、計測4周目にラストアタックを実施したが、ライバルのタイム更新はないと見たチームは81号車をPITに呼び戻した。一方の82号車は、計測5周目にベストタイム1分56秒5を記録。81号車は予選Top、82号車は5番手タイムで予選を終えた。

 公式予選2

Q2は81号車が木下選手、82号車はMax選手が担当。Q1同様、82号車はコースオープンと同時、81号車は若干のウェイティングの後、コースへ向かった。Max選手がアウトラップ、木下選手がコースインした直後、コースオフ車両が発生しセッション赤旗中断。幸い、タイム計測を済ませた車両は無く、セッション再開後は2台揃ってコースへ向かった。81号車はアタックのスペースを確保するため、アウトラップと計測1周目をスロー走行。計測2周目にTopタイムを記録したが、直後にライバル666号車がタイムを更新し、ポジションを2番手に下げた。木下選手は翌周にクーリングを行うと、4周目に1分54秒84を記録。Q1同様、Topで予選を終えた。Max選手の82号車は、計測1周目からアタック。5周目に1分56秒91を記録し、7番手ポジションで予選を終えた。

 

 

 Rd.11決勝

決勝は81号車がGT4クラスのポールポジション。82号車は5番グリッドからのスタート。フォーメーションラップを先導したセーフティーカーがPITロードへ向かい、シリーズ完全制覇を賭けた戦いが始まった。

シグナルグリーンでGT3勢がホームストレートを全開通過。最終コーナーを立ち上がった81号車は、後続を引き離しつつホームストレートに飛び込んだ。が、その前方1コーナーでGT3車両がコースオフ。続く2コーナー・3コーナーでも立て続けにコースオフが発生し、レースは開始早々セーフティーカーが先導する展開となった。

約20分間隊列を率いたセーフティーカーは、8周目にPITレーンに向かいレース再開。砂子選手はポジション1をキープ、浦田選手は完璧なリスタートでポジションを1つ上げ、4番手で前半スティントの周回数を消化した。迎えた11周目、規定のPIT作業を行うPITウィンドーがオープン。チームはまず81号車にBOXをコールした。砂子選手は翌12周目にPIT IN。前戦1位Finishのサクセスハンディ15秒を消化した81号車は、木下選手のドライブでコースに復帰した。82号車は14周目にPIT IN。同じく前戦のサクセスハンディを消化して、Max選手のドライブでコースに復帰した。

全車がPITストップを終え、レースの隊列が再び整った16周目のポジションは、81号車が4番手、82号車が5番手。木下選手は翌17周目に1つ前のマシンを捉えて3番手にポジションを上げると、続く18周目には2番手に肉薄。22周目にオーバーテイクし、ポジションを2番手に上げた。

が、しかしこれが後に30秒ペナルティを生む。81号車がポジションを上げたわずか数秒前、停止車両が発生。それによってイエローフラッグが掲示されたが、オーバーテイクが紙一重で掲示後だった為、レースディレクターの審議を受ける事になった。レースはその後、セーフティーカー(SC)先導で25周目まで周回数を消化。26周目に再開すると、81号車はTopの666号車を猛追したが、SCで後ろについた数台のGT3を先行させる為にベストなラインを取れない。結果、666号車のオーバーテイクには至らず、このレースを2番手ポジションで終えたが、後の審議結果でペナルティを受けた事で7位にポジション降格。これによって、ドライバーズタイトル獲得の可能性を失った。

一方の82号車は、後続に対し15秒以上持っていたギャップをSCによって失い、27周目にポジションダウン。6位でチェッカーフラッグを受けた。