Round 3 :Thailand

BLANCPAIN GT SERIES Asia Rd.3 SEPANG 2018

2018 Blancpain GTシリーズAsia開幕のSepang ROUNDから1ヶ月。開幕戦でこのシリーズのローカルルールを学んだチームは、対策を整え決勝の地Buriramに降り立った。

このCHANG INTERNATIONAL CIRCUIT戦のスケジュールは、前回同様、金曜日に2本の練習走行、土曜日が練習走行と予選1・2、そしてRd.3の決勝。日曜日がRd.4の決勝のみ。金曜日のセッションで課題の確認と復習を終えたチームは、万全の体制で土曜日のRd.3に挑んだ。

公式予選1

このレースの予選は、出走ドライバーを前日までにチームが申請するスタイル。81号車のQ1は砂子選手が、82号車は浦田選手が担当した。予選はオンタイムで10:50スタート。チームはウェイティングさせる事なく、81/82の両マシンをコースに送り出した。

計測1周目。砂子選手は81号車この週末の最速ラップタイム1:44.6を記録。続く2周目は44秒9と素晴らしいラップを重ねる。しかし、その後はトラフィック等でタイム更新はならず、Q1を2番手ポジションで終えた。一方の82号車は、タイヤのウォームアップに苦しんだ。浦田選手はグリップの上がらないマシンと格闘するも、タイムが伸び悩み6番手ポジションでこの予選を終えた。

公式予選2

Q2は81号車が木下選手、82号車はMax選手がドライブ。Q1同様、2台ともウェイティングなしでコースインした。木下選手は計測1周目からQ1のベストラップを上回る1:44.27でその時点のTopタイムを記録するとMax選手も1:45.81と前日から大幅にタイムアップ。続く2周目は81号車が1:44.07と更にタイムを更新するが、コースアウト車両が発生して予選はここで赤旗中断となった。

セッションは残り6分で再開。81/82共にアタックを開始したが、トラック上のタイミングが合わずアタック中断。ギリギリの残り時間で2回目のアタックを試みるも、タイムを伸ばす事は出来ず、マシンをPITに向けた。その時、ライバルAMGは1:43.67と1:44.01を記録。81号車はTOPと0.4秒差、2番手とはわずか0.06秒差で3番手、82号車は4番手でQ2を終えた。

Rd.3決勝

Q1暫定順位が2番手と6番手だった81/82号車だが、TOPと3番手の2台がレギュレーション違反でグリッド降格したため、Rd.3はポールポジションと4番グリッドからのスタートとなった。

決勝はドライコンディション。フォーメーションラップを終えて、セーフティーカーがPITロードに向かいシグナルオールグリーン。60分間のRd.3が始まった。

ポールポジションスタートの砂子選手は『グリーンシグナル』のコールでスムーズなスタートを果たし、TOPを維持して1コーナーへ。4番グリッドスタートの浦田選手は1コーナーでの混乱を上手く抜けて2番手に浮上し、1周目のコントロールラインは81/82の2台が1・2体制駆け抜けた。

しかし、ここでライバルAMGの速さが際立つ。スタート時の1コーナーの混乱に乗じて最後尾からジャンプアップすると、2周目通過時点では既に2番手に浮上。Rd.3の序盤は後ろから迫るAMG GT4とM4GTの一騎打ちとなった。両者一歩も引かず迎えた7周目、前を行くマシンから漏れたOILに乗り一瞬体勢を崩した81号車をAMGがパス。ポジションを2番手に落とした直後に、今度は全車追い越し禁止のFCY(フルコースイエロー)が宣言された。

FCY宣言を受けたTOPのAMGはここで急減速。すぐ後ろに迫る砂子選手はライバルの右後部に左フロントをHIT。両者大事には至らずグリーンフラッグ提示後の81号車は、3秒後ろからライバルを追う展開となった。砂子選手はその後も果敢にプッシュするが、オーバーテイクには至らず、2番手ポジションキープでルーティンのPIT Stopを迎えた。

この時、浦田選手の82号車は堅実にLAPを重ねて3番手をキープ。13周目にポジションを1つ落とすも、スタート時の4番手を守って第2スティントを担当するMax選手にマシンを渡した。

コースに復帰した81/82号車は共に順調なペースで周回を重ねる。迎えた20周目、木下選手のプレッシャーに晒されたライバルAMGが単独スピン。81号車は再びポジションをTOPに戻した。しかしその直後、FCYでの接触に対して81号車にドライブスルーペナルティーの裁定が下され、マシンはPITロードへ。ペナルティーを消化した81号車は2番手ポジションでコースに復帰した。

この時Max選手の82号車は3番手ポジション。最低でも2位3位の表彰台は見えたかに思われたが、今度は規定のPIT時間が1秒足りなかった82号車が1秒のPIT Stop & Goペナルティーを受け、それを消化。ポジションを4番手に落とした。更に2番手を走る81号車をトラブルが襲う。GT3車両が右FrontにHIT。タイヤがバーストし、木下選手は再びPITに向かった。81号車はタイヤ交換を終えてコースに復帰したが、マシンのダメージはタイヤホイールにとどまらず木下選手はペースダウン。Rd.3を10位完走で終えた。一方の82号車はMax選手が最後までポジションを守りきり、4位完走でレースを終えた。

鈴木康昭 チーム代表兼監督

Rd.3が終わりました。結果は81号車が10位、82号車が健闘むなしく4位。81号車に関しては、AMGのグリッド降格でポールポジションスタートになり、良い流れを感じていましたが、ペナルティーだけでなく、GT3にぶつけられてタイヤがバーストする等、不運も続き最下位になってしまいました。82号車に関しては、浦田選手、Max選手が非常に頑張ってくれて3位をキープし続けてくれましたが、PITを出るのが1秒早かったためペナルティーを受けてしまい、結果は4位になってしまいました。今日のレースはネガティブな事が続いてしまいましたが、明日もレースはありますので気持ちを切り替えて頑張って行きます。

81号車 木下隆之選手

サワディカー。と言ってる余裕は無く、AMGをコンマ差のクロスプレーで押さえるか、抜くか?の死闘を予想していましたが、やはりその様な展開のレースでした。ただ非常に大味で接触したり、GT3に当てられてバーストがあったり、ペナルティもどこかで受けたりと、あまり良いレースではありませんでした。とは言え、データで色んなモノが残ったので、コレを次回に活かさないとイケないと思いますし、活かすつもりです。また次回も応援して下さい。

81号車 砂子塾長

ポールからのスタート、そしてスタートの混乱を奇跡的に無傷で乗り越えたところまでは良かったのですが、本当にいろいろな事がありました。最終的には木下選手のスティントの最後にGT3がぶつかってFront Wheelが破損。タイヤ交換を余儀なくされてしまいました。結果的には順位を最下位に落としてしまい、非常に残念でした。気持ちを切り替えて明日のレースに挑み、確実に勝利をモノにしたいと思います。

82号車 浦田健選手

4番グリッドからのスタートで、1コーナーの混乱で上手く2番手に出る事が出来ました。81・82号車で1・2のランデブー走行。コレは行けるかな?と思いましたが、すぐにAMGが迫って来て、車速の関係でストレートで抜かれてしまいました。第一スティントは、終始良いペースで3番手を走行していましたが、第2スティントでペナルティを受けてしまい、ポジションをロスしてしまいました。81号車も良いペースで走っていましたが、ペナルティを受けたりバーストしたりと、いろいろ勉強させられるレースでした。噛み合えばダブル表彰台も行けたと思いますが、明日も3番グリッドからのスタートなので気を取り直して頑張って行きたいと思います。引き続き応援よろしくお願い致します。

82号車 Max Chen選手

浦田さんがとても良いスタートを決めて、私に繋いでくれました。私は4番手でPITを出ましたが、PITを離れるのが1秒早かった為、PIT Stopペナルティーを受けてしまいました。ペナルティーがなければ、ポディウムに上れた事を考えると悲しいですが、明日もベストを尽くしてポディウムをGETしたいと思います。