【予選】第5戦|富士

0806

ドライブシャフトのトラブルが響いて予選20番手にとどまる

真夏の天王山。富士スピードウェイと鈴鹿サーキットで大量ポイントの積み上げを狙うチームは気合い十分。防戦一方だった菅生から一転、攻めの展開を目指す。

公式練習はヨルグ・ミューラー選手がステアリングを握って、焼けるような路面へ飛び出していった。その直後、無線から不調が伝わる。

「リアサスペンションがおかしい」

すぐさまピットに戻って各部をチェック。スプリングの固定位置がズレてはいないか。センサーの信号に異常はないか。原因究明に手間取り、リアディフューザーを外す。すると、ドライブシャフトにトラブルを確認。復旧を急ぐものの、貴重な走行時間が刻々と削られていく。

トラブルをリカバリーできたのは公式練習の終了間際。続いて行われたサーキットサファリでようやく走行チェックをするにとどまった。

結果、ぶっつけ本番で迎えた予選Q1。慎重にタイヤを暖めるヨルグ・ミューラー選手。いよいよタイムアタックのためにホームストレートのコントロールラインを通過した直後、このタイミングでレッドフラッグ。痛恨の赤旗中断となってしまう。

Q1のセッション再開後、残されたのは時間は2周分あるかないか。実質、一度きりのタイムアタックとなってしまい、1分39秒台と思うようにタイムを削れず、20番手でQ1敗退となった。

菅生の17番手グリッドよりも後方、20番グリッドからの決勝スタートが決定した。

ヨルグ・ミューラー選手
「まったくハッピーじゃない。公式練習を走れなかった上に、予選アタックはたったの2ラップ。いくつかミスもあって、予選Q1を走り出すタイミングが遅かったこと、トラクションコントロールのセッティングを間違ってしまって、すごくオーバーステアの状態でタイムアタックしていたこと。そういうことがなければ、Q1を突破できていたはず。その分、明日はプッシュするからね!」

荒 聖治選手
「予選ではBMW M6 GT3のポテンシャルを発揮できず、悔しい結果になってしまいました。いろいろトラブルもあったんですけれど…。そこがしっかり直っていれば、決勝は闘えると手応えを感じています。どれだけ上に行けるか、それだけですね」

鈴木康昭チーム代表兼監督
「午前中の公式練習を走れなかったのがすべて。結果は20番グリッド。ただしスポーツランドSUGOとは違って富士スピードウェイは広く、パッシングポイントがありますから、決勝でどこまで追い上げられるか。そこに尽きますね。そういう意味で、No.55 ARTA BMW M6 GT3がポールポジションに着けているのが明るい材料です。BMW M6 GT3のポテンシャルを生かして、上位に食い込む可能性は十分にあると思っています」