Round 1 : Malaysia
2019 Blancpain GT World Challenge Asia
SEPANG International Circuit Rd.1 & Rd.2
チームタイトル獲得で終えた2018シーズンから5ヶ月。シリーズタイトルをあらためたBlancpain GT World Challenge Asiaに参戦するBMW Team Studieは、SEPANG INTERNATIONAL Circuitでの開幕戦に挑んだ。
このレースの公式スケジュールは、金曜日が練習走行。土曜日が練習走行と予選1・2、そしてRd.1の決勝。日曜日はRd.2の決勝のみ。今回は開幕戦のため、通常のスケジュールに追加で水曜/木曜も練習走行セッションが設けられ81号車は両日参加。事前準備を万全に整え、金曜からの公式セッションへ臨んだ。金曜は45分の練習走行セッション2本を走行。性能調整値に対応するセットアップの確認を中心にメニューをこなし、順調に走行を終えた。
公式予選1
予選は、今シーズンからクラス別に実施。土曜日のレース1スタートドライバーも担当する事になるQ1ドライバーは、砂子選手が担当した。砂子選手は ウェイティングする事なくコースイン。計測1周目にクラストップタイムの2:17.309を記録すると、続く計測2周目も同じく17秒台を記録。ライバルとのタイム差を確認したチームは、タイヤ温存の為に81号車をPITに呼び戻し、砂子選手は1番手タイムでQ1を終えた。
公式予選2
Q2は木下選手が担当。Q1同様、セッション開始と同時にコースインすると、Q1よりも上昇した路面温度によってマシンコントロールに苦しみながらも計測1周目は18秒台。計測2周目には2:17.811を記録した。Q1同様、ポジション1は確実と判断したチームはQ2でもタイヤ温存を選択。木下選手をPITに呼び戻し、Q2を1番手タイムで終えた。
Rd.1決勝
クラス別で行われた予選とは違い、決勝はGT3/GT4の混走。この週末で最も天候に恵まれた予選とは打って変わって、黒い雲がサーキット上空を覆うコンディション下でフォーメーションラップが始まった。
コース上に一部雨粒がパラつく中、シグナルグリーン。まずGT3クラスが、続いてGT4クラスがコントロールラインを通過してレースがスタートした。砂子選手は、ペースが上がらない前方のマシンに詰まりながらも危なげなくポジションをキープ。GT3勢を脅かすペースを見せるが、3周目に停止車両の発生でSC(セーフティーカー)が導入されると、雨脚が強まる中、SC先導で序盤の周回が過ぎていった。6周目にセーフティーカーが戻りレースは再開。リスタート直後の混乱も危なげなく処理した砂子選手は、周を追う毎に後続を引き離し、ギャップを築いた。しかし、10周目に再びセーフティーカー。SC(セーフティーカー)先導が始まったが、直後に規定のPIT INタイミング(PITウィンドー)がオープン。PIT INに最適のタイミングと判断したチームは、81号車をPITに呼び戻した。
砂子選手を迎えたPITは、規定のPITストップ時間を消化。ドライバー交代を終えた81号車がコース復帰するのと同タイミングでSCがPITロードに向かい、レースが再開された。木下選手は砂子選手が築いたマージンをキープし、アウトラップから終始安定した走りを披露。GT3勢のクラッシュ等にも巻き込まれる事なく、周回を重ねる毎に更に後続へのマージンを築き上げていった。雨脚がやや強まる中、木下選手はその後もペースを維持。タイヤマネージメントに細心の注意を払ったドライブをしながらも後続をいっさい寄せ付けずチェッカーを迎え、チームの2019年開幕戦をポールトゥウィンで飾った。
鈴木康昭 チーム代表兼監督
新しいシーズンの開幕戦で、ポールトゥウィンを決められて非常に嬉しく思います。ハーフウェットで難しい状況が続き、なかなか厳しいシチュエーションの中、見事に無傷でM4GT4をゴールまで、一度もTOPの座を譲ることなく運んだ二人のベテランドライバー-の経験値と技術の高さに救われたレースであったとも思います。明日のレースは15秒のサクセスペナルティを背負いますが、今日のレース内容を見る限り、充分チャンスがあると思います。昨年フジ戦以来のワンラウンド・二連勝を狙っていきたいと思います。引き続き応援宜しくお願い致します。
81号車 木下隆之選手
セーフティーカーのタイミングも良くPIT作業をこなし、自分がコース復帰した際は、砂子選手が築いたマージンもありました。その為、レース後半はタイヤマネージメントに徹しつつ、他車のクラッシュにも巻き込まれないように注意する事に専念。途中、雨脚もやや強まりましたが、それによって苦労する事もなく、無事にTOPでチェッカーを迎える事が出来ました。2019年の開幕戦は、パーフェクトな勝利だったと思います。
81号車 砂子選手
Blancpain GT Asiaの初戦を終えました。誰一人としてミスすることなく、パーフェクトな勝利でした。今日はレース序盤から雨が落ち始めて、とてもリスキーな路面でした。とは言え、細心の注意を払ってドライブした結果、他車のクラッシュに巻き込まれる事もありませんでしたし、プッシュせずともマージンを作る事が出来、自分がやるべき事を果たせたレースだと思います。後半を担当した木下選手も、タイヤマネージメントを含め全て完璧にドライブをしてくれて勝利する事が出来ました。